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確定拠出年金で元本確保型を選んでいる人があまりに多くて驚いた話

元本確保型で投資をしていない人が大多数

先日、僕が加入している確定拠出年金の運用報告書が届いたので目を通していました。それなりの利回りが出ていたので良かったのですが、それよりもあまりに多くの人が確定拠出年金であっても元本確保型を選択していて驚きました。

これは僕に届いた運用報告書に記載されている運用利回りのデータです。運用利回りとは、要するにどれくらい儲かったかを表す指標です。僕の昨年の運用利回りは4.8%とまずまずな数値です。棒グラフで星がついている部分が僕が該当する運用利回りですね。

全体の平均は1.6%なので、単純に平均の3倍の利回りを出せたことになります。しかし、この棒グラフの中で突出して大きい部分がありますね。運用利回り0%の部分です。これはつまり、元本確保型を選択しており、実際には投資していない人が圧倒的に多いということです。

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そもそも確定拠出年金は、加入者本人が金融商品を選択し、自分の年金を運用していく制度のことです。株価が上昇するなどして運用成績が向上すれば受給できる年金額も増えますが、逆に運用成績が悪ければ受給できる年金額が減ってしまいます。ただ、確定拠出年金のような長期的な運用を前提とした制度で投資をしないのはもったいないと個人的に感じます。

長期投資は基本的に儲かる

確定拠出年金は基本的に10年以上の長期投資が前提となります。僕はいま20代ですから、年金を受給するのはまだ30年以上先のことです。つまり、確定拠出年金は年金という性格上、長期投資になるのです。そして、長期投資というのは基本的に儲かるのです。以前執筆したiDeCoについて解説したエントリーでもこのように書いています。

iDeCoは長期投資が基本になるので、原則は株式投資信託でのんびり運用することがオススメです。私も自分の年金は株式投資信託で運用しています。

なぜかというと、株式というのは長期的にみれば基本的に上昇するからです。今でも世界経済は成長しています。世界経済が成長すれば、企業の利益も増え、株価も上がる。単純な理論ですが、長期投資をすれば割と適当にやっても儲かります。

中でも世界全体の株式に投資する世界株式の投資信託は特定の国に投資先を限定しないので、世界経済が成長すれば株価も上昇しやすいです。特定の国、たとえばバブルの頃に日本株式に投資をしていたら、20年以上たった今でも損をしています。そうしたリスクを回避するために、世界株式というのはいい投資先だと思います。

 
しかも、確定拠出年金の場合は一度にドカンと投資するのではなく、毎月少しずつ積み立てで投資していきます。時間を分散させることでリスクも下がるため、さらに負けにくくなります。

つまり確定拠出年金という制度上、自動的に長期投資と時間分散ができるので、元々損しにくいシステムとなっているのです。しかも、長期投資ということは複利効果がかなりきいてきます。これで投資しないほうがもったいないでしょう。

老後に必要な数千万円、あなたは準備できますか?

年金や退職金を考慮しても、老後資金として最低2000~3000万円は自分で工面しなくてはならないようです。詳しくはこちらの方のブログがよくまとまっています。

余裕を持たせて夫87歳、妻92歳まで生きると仮定し、最低限の生活のためには月24万円、ややゆとりある生活のためには月30万円かかるとすると、最低限生活では1億776万円、ゆとり生活では1億1856万円確保しなければならない。しかし年金が7274万円支給されるので「不足分は最低限生活で3502万円、ゆとり生活で4582万円になります」。 

 

でも、老後資金として3000万円用意するというのはかなり大変ですよね。贅沢しようと思えば、それこそ5000万円以上は必要になってくるでしょう。

退職金が高額ならいいですが、本当に退職金だけで足りるでしょうか。

僕は投資をしているというと勇気があると言われることがあります。僕は逆だと考えています。つまり、老後資金をちゃんと用意できるかわからないのに、何もしていない人のほうが勇気があると思うということです。

個人型確定拠出年金iDeCO)も始まり、さらに確定拠出年金は便利なものになりました。税金もかなり優遇されます。詳しくは先ほど紹介したエントリーにまとめていますのでご参考にしてください。

確定拠出年金くらい、元本確保型にせず、積極的に投資をしてみたらいかがでしょうか。