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World Journal

外資系金融機関勤務の著者がFXなどの投資系、金融系コラムを中心に書くブログ

成功者の自伝を読み漁ってわかった投資で成功するために知っておくべき12の原理原則をまとめてみた

投資コラム

Charging Bull - New York City

投資で勝つのは難しい。本当に難しい。ただ、投資で勝てるようになれば大金が稼げることもまた事実だ。僕は金融業界で働いていることもあり、投資で成功した人の自伝やインタビュー集を読みあさったことがある。

その経験を通じて得たのは、
投資で成功した人はみんな結構同じことを言ってる。

 この経験から、手法の違いこそあれ、投資で成功するために必要な要素というのはある程度共通しているという考えに至った。手法はいわば枝葉の部分であり、それを支える幹や根がしっかりして初めて投資で成功できる。

この根や幹の部分を投資で成功するための原理原則としよう。投資で成功し、お金を稼ぐためにはこの原理原則をマスターしなくてはならない。

でも、そんなにたくさん本を読む時間がないよという人もいるだろう。そこで、今回は僕が読んだ投資で財産を築いた成功者達の自伝やインタビューの中から、色々な人が共通して発言していたり、繰り返し出てくる事柄について、原理原則という形にしてまとめてみた。

原理1:1回のトレードの損失額は資金の2%まで

投資というのは勝つ時もあれば負ける時もある。では、負けた時に資金の何%まで損失を認めるのか。これについては人によって意見が異なったが、最大で5%、最低だと1%であった。おおむね2%かそれ以下という意見が多かったため、見出しでは2%とした。

一般的な話として、資金の20%を失うと当初の資金まで回復させることは短期的には難しくなる。資金の50%を失うとゲームオーバーとなり、当初資金を回復することは相当困難になる。そのため、トレード1回の損失銀額は資金全体の数%以内に限定させる必要がある。

目安は2%だが、個人的な経験として可能なら1%以内にしておいたほうがいい。相場との呼吸が合わないと、5連敗くらいなら割とよくあるからだ。1%以内であればたとえ5連敗しても5%程度の損失で済む。そうすれば、資金がすっからかんになるまで相当時間が稼げるはずだ。

原理2:損が続いている時はトレードサイズを縮小すること

相場で連敗することほど精神的につらいことはない。不愉快でイライラするし、自信もなくなってくる。もし相場で負けが続いてしまったら、迷わずトレードサイズを縮小しよう。

多くの人が犯している間違いの1つが、連敗が続いた時にトレードサイズを大きくしてしまうことだ。今までの負けを1回で取り戻そうとしてトレードサイズを大きくしてしまうことは破滅への近道だ。

負けが続いている時は相場の波に乗れていない可能性が高く、精神状態も不安定で冷静な判断が下しづらい。当然、勝つ確率よりも負ける確率のほうが高くなる。そんな状況でトレードサイズを大きくすれば損失が更に拡大する可能性が高い。

どんなトレーダーも負けが続くときがある。ある成功した通貨トレーダーは普段は1000枚(約10億円)サイズのトレードをするが、負けが続くと数十枚までサイズを落とすことがあるという。普段のトレードサイズの数%だ。トレードサイズを落とすことで不調期の損失額をおさえ、また相場の波に乗れるまでじっと待つ、これも相場で生き残るために必要なサバイバル術だ。

損を最小におさえることで、次の絶好のチャンスが訪れた時に大きな資金を投じることができる。自分が有利な状態でいかに多くの資金を投じることができるかが全体の収益を大きく左右する。

原理3:アンダートレードを心がけよ

自分が運用している資金に対して過剰なポジションを持つことは死につながる。勝った時の利益は大きいが、負けた時の損失も大きい。そして、資金に対してポジションサイズが大きすぎると精神的な負担も大きくなりがちだ。

精神的な負担が大きくなると冷静な判断が下せなくなる、損失を抱えている時に損切りできなくなる。損切りする場合でも許容範囲が狭いため、相場のノイズのような動きでポジションが狩られてしまうことも増える。成績も安定せず、結局は利益を短期間で吐き出して収益がトントンになるか、一文無しになるかのどちらかだ。

アンダートレードはプロ、初心者どちらも心がけなくてはならない。プロであってもオーバートレードは大きな損失をもたらしかねない。

原理4:リスクを計量化し、損失を限定せよ

相場がどこまで上がるか、下がるか、それは神のみぞ知る。しかし、事前に損切りするポイントを決めて注文を入れておけば、損失額(リスク)は確定することができる。

相場での基本姿勢は、常に最悪に備えよということだ。最悪のケースに備え、常に自分が抱えているポジションのリスクを計量化して把握しておかなければならない。計量化とはすなわち、自分の思惑と逆に相場が動いた時に自分がいくらの損失を出すのか具体的に算出するということだ。そして、その計量化したリスクが自分の許容するリスクの範囲内でなくてはいけない。

リスクを計量化するためには事前にリスクを限定しなければならない。ポジションを持ったら損切り注文は入れておくこと。そうすれば、強制的にポジションを手仕舞うことができる。金儲けで最も重要なことは、自分の手に余る損失を出さないことだ。

原理5:ナンピンはしないこと

相場が自分の思惑とは逆方向に動いている時に、損を取り戻すための無計画なナンピンは破産につながる。相場が逆方向に動いているということは、それは最初に立てたトレードプランが崩れたということであり、ポジションを保有している根拠が無くなったということだ。

まだポジションを保有する根拠があるのであれば話が別だが、完全に根拠がない状態でナンピンを繰り返すと損失が雪だるま式でふくれあがっていく。今まで多くの投資家がナンピンによって市場から退場となってきた。

自分の思惑と逆方向に相場が動いたときにできることはただ1つ。ポジションを損切りし、次のチャンスに備えるということだ。1つのポジションに執着すると、全てを失ってしまいかねない。

原理6:負けに固執しないこと、良い賭けでも負ける時はある

たとえトレードプラン通りに相場が動かず、負けてしまったとしても、その賭けが良い賭けであるなら負けても気にしないことだ。

賭けには4種類ある。勝つ賭け、負ける賭け、良い賭け、悪い賭けだ。トレードする上で最も大切なのは、いかに良い賭けをするかということだ。良い賭けとは、勝率が高い、期待できる利益が損失よりはるかに多いなど、期待値がコストを上回る賭けのことだ。

良い賭けをしても負けることはある。しかし、良い賭けを何度も繰り返せば資金が徐々に増えてくる。逆に最悪なのは、悪い賭けをして勝った時だ。一度の勝ちで味をしめて何度も悪い賭けを繰り返せば、いずれ相場から駆逐されるだろう。

良い賭けをしたならたとえ負けても気にする必要は無い。どんどんトレードするべきだ。逆に、たとえ勝ったとしてもそれが悪い賭けであったと気づいたのなら、次からはそのような賭けはしないことだ。

トレードとは長期戦である。短期的に成績の波はあるが、長期的な目で見ると良い賭けを多く続けたほうに軍配があがるゲームだ。トレードするごとに、自分がした賭けは良い賭けであったかどうか振り返ろう。

原理7:迷った時、状況を理解できていない時にポジションを持たないこと

相場では常に不測の事態が起こりえる。不測の事態が発生した時に、もし迷ったり、あるいは状況が理解できない時はポジションを持たないことだ。そんな時は状況が理解できるまで相場をじっくり分析しよう。

状況が理解できていない時にポジションを持つということは、次に起こる展開に対しての対策も取りづらい。どこまで利益を粘るべきか、損切りはどこでするべきか、そういうトレードプランもあやふやなままトレードしてしまうことは大きな損失につながってしまう場合がある。

特に相場が大きく動いているときは冷静な判断が下しづらい。相場が大きく動いており、何がなんだかわからないのであれば手を出すべきではない。しっかりと状況を把握し、トレードプランを立ててからポジションを持つべきだ。自分が理解できないうちに損失を出すような状況を作ってはならない。

原理8:客観性を持ち、物事に固執しないこと

最初に立てたトレードプランに相場が動くとは限らない。むしろトレードプラン通りに相場が動かず苦しい時間を過ごすことのほうが多い。しかし、人間は最初に立てたプランにしがみつきやすい。そのプランの正当性を証明する材料を必死で探して自分を安心させようとする。

一般社会では自分の意見をコロコロと変える人間は信用されない。自分の意見を最後まで貫き通す人間の方が信用されやすい。しかし、相場で意見を貫き通すことはただの愚か者である。相場は生き物で、常に変化している。常に新しい材料が提供されている。

そんな激動の相場では、状況によってプランをどんどん変えていく必要がある。最初のトレードプランに固執することは下手なナンピンを誘発するなどし、大惨事につながりかねない。常に客観性を持ち、自分のトレードプランとポジションを観察することだ。

あるトレーダーは毎日自分のポジションが間違っていると仮定して考えているという。自分とは正反対の見方をすることで、客観性を保っているのだ。最初に立てたトレードプランに固執してはいけない。むしろ、積極的に否定して次なるプランを考えていかなくてはならない。

原理9:トレンドの全てを取ろうと思うな、中間をとれ

トレンド相場でトレンドの最初から最後まで取るというのは非常に難しい。特に、変動の初期段階を捉えるというのは職人技と運が要求される。マーケットの方向性についても確信ができていない状況でポジションを持つことはリスクが高い。トレンドの最終段階も他のトレーダー達が利益を確定しようとしたりするため価格が不規則に動き回り、トレードするには難しい。

トレードするのに最適なのは価格変動の「おいしい」部分だ。おいしい部分とはつまり、トレンドの簡単なところだ。そして、トレンドの簡単なところはトレンドの中間部分なのである。

トレンドに乗り遅れまいと初期段階から焦ってポジションを持つ必要は無い。トレンドの中間部分を取れればそれでよしとする。プロであってもトレンドの初期段階を捉えるというのは難しい。

原理10:各投資対象の相関を把握し、相関が高い場合は注意すること

複数の投資対象に投資している場合は、それぞれの投資対象の相関に注意する必要がある。たとえば、A社とB社の株式をロング(買い持ち)しているとしよう。一見、A社とB社のポジションは無関係なように見える。しかし、A社とB社の相関が高い場合、それは普段の1つのポジションの2倍の大きさのトレードをしているのと同じことになる。

2つならまだいいかもしれないが、これが5つ以上など複数のポジションとなった場合、相場が大きく動いたときには深刻な事態に陥る可能性がある。そうならないように、複数の資産でポジションを持っている場合は、各資産の相関についてよく把握しておく必要がある。

もし相関が高い2つの資産でポジションを持つ場合は、各ポジションのサイズを普段の半分にして、2つ合わせて普段のサイズになるように調整するなど工夫しよう。

原理11:有利なポジションでは利を伸ばし、不利なポジションは手早く損切りすること

もし自分のポジションが有利であり、まだ利が伸ばせる余地があるのならできるだけ利食いは粘ることだ。利益を失うことを恐れて微益で確定させるのは非常にもったいないことで、スランプに陥った場合の貯金を作ることもできない。

逆に、自分のポジションが不利な状況に陥ったときはポジションにしがみつかずに手早く損切りし、次の展開に乗れるように準備を整えなくてはならない。

有利な状態では利を伸ばすというのは成功したトレーダーや投資家のほとんどで共通して見られた特徴だ普段のトレードではコツコツと利益を積み重ね、たまにホームランを打つ(大きな収益をあげる)ことで全体の収益が大きく向上する。毎回毎回ホームランを狙ってしまうと利益を取り損ねることになってしまうが、現実的な範囲で利食いは粘ることが重要だ。利食いを粘っていると、たまにホームランを打つことができ、それが収益性の向上につながることになる。

原理12:常にトレードから学び、記録をつけよ

極端な話、トレードで勝ったか負けたかは重要じゃない。重要なのは自分が仕掛けたトレードが優位点を持ったものであったかどうかだ。優位点を持ったトレードを何回も行えば、自然と資金は増えていく。投資で財産を築くために必要なのは、この優位点を見出す能力を高めることが必要不可欠だ。

そのためには、自分のトレードを毎日欠かさず分析し、反省することが何よりも重要だ。今では成功したトレーダーも、初めは毎日取引明細をコピーして家に持ち帰って分析をしたという。

重要なのは、どうして勝ちトレードは勝ちで、負けトレードは負けなのかを理解することだ。それが分かればトレードを選択するようになり、負けにつながるトレードを回避できるようになる。負け続けているトレーダーは、、なぜ自分が負けているか分からない限り絶対勝つことはできない。何が間違っているのか分かっているのであれば、あとはその間違いを止めるだけだ。

投資における本当の資産とは、今まで自分が蓄積した経験と記録だ。これさえあれば、たとえ無一文になったとしてもまた這い上がることができる。勝った負けたで一喜一憂し、自分のトレードを見返さないということは、その重要な資産をドブに捨てているに等しい。自分のトレードは毎日欠かさず分析し、記録をとって自分の資産としていくことこそが、投資で成功するために最も必要な原理原則だといえるだろう。

まとめ

今回は成功したトレーダーや投資家が語った中でも多くの成功者が共通して語った11の原理原則をまとめた。投資となるとテクニックに注目しがちだが、成功した投資家ほど原理原則を重視している。原理原則をマスターできて初めてテクニックへと進める。

原理原則は不変的なものであり、相場と向き合うための土台となる。プロ野球選手がバッティング練習ばかりではなく、筋トレや素振りを入念に行うように、これらの原理原則は投資家にとっての筋トレのようなものだ。まずはそこをしっかり固めなくてはいけない。

初心者はまずこの原理原則を徹底的に守れるように訓練し、プロとしての一歩を踏み出していこう。

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