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外資系金融機関勤務の著者がFXなどの投資系、金融系コラムを中心に書くブログ

誰でもできる頭がいい質問の作り方を伝授する

質問のレベルがあなたの人生を左右する

僕は15卒で外資系金融機関に就職することになるが、就職活動を通じて実にたくさんの質問を聞いてきた。自分がした質問、面接官がした質問、別の就活生がした質問。多くの質問を聞く中でいくつか気づいたことがある。

1つ目は質問はその人の知性を表す尺度であること。2つ目は鋭い質問をするとその人の評価や印象が良くなること。3つ目は質問には良い質問と悪い質問があること。そして4つ目は、良い質問には共通点があり、作り方さえ知っていれば誰でも良い質問が作れることだ。

良い質問と悪い質問

まず質問には良い質問と悪い質問がある。それぞれ特徴があるのでここで簡単に整理してみよう。まずは悪い質問から。

悪い質問の代表的な特徴としては、質問の意図がわからないこと漠然とし過ぎていること調べればすぐにわかる客観的事実について聞くこと質問のレベルが話し手のレベルと著しく乖離することなどがある。

たとえば、面接の場でTPPについてどう思うかという質問は意図が不明だし、漠然とし過ぎていてナンセンスだ。どうせ質問するならTPPに賛成か反対か、なぜそうなのかという手順で質問するべきだし、そもそも面接の場でこのような質問をするのはふさわしくない。「〜についてどう思うか」という質問は悪い質問の典型なので注意が必要だ。議論が広がりすぎるし、質問を受けた側も答えづらい。

質問のレベルが話し手のレベルと乖離するとは、要するに質問が単純すぎたり難しすぎたりするということだ。面接官に「仕事は大変ですか」という質問をすればあきれられるだろうし、かといって「日本の成長戦略を達成するためには2%のインフレ目標を達成すべきですか」という質問は高度すぎる。

では良い質問とはなにか?

良い質問とはつまり悪い質問の逆だ。質問の意図が明確で、具体的で、相手のレベルにあった質問のことだ。

良い質問は相手の好奇心を刺激し、思考と議論をより深めてくれる。悪い質問は非生産的で、ひどい場合は場を混乱させてしまう。このことからもいかに良い質問を作ることが大切かがわかると思う。

では良い質問を作るためにはどうしたらいいのだろうか?上記の質問の意図と内容の明確化などはもちろんだが、いくつかポイントがあるので整理してみる。

良い質問の作り方

ポイント①質問は簡潔に一文で
質問をするときダラダラと長く話す人がいるが、質問は簡潔であるべきだ。

ポイント②両面を確認する
Aのメリットについて解説されたら、Aのデメリットや問題点について聞いてみる。問題点について解説されたら良い影響について聞いてみる。

ポイント③「なぜそう言えるのか?」根拠を聞く
Aという主張を支えるだけの根拠があるのか、その根拠からなぜBではなくAという主張を導いたのかを聞いてみる。

ポイント④データの妥当性について問う
根拠となるデータは本当に正しいのか、バイアスがかかってないか、母数が十分か、なぜそのデータからこのような結論が得られるのか聞いてみる。

ポイント⑤比較する
AとBは共通点があるがどこが決定的に違うのか、その違いはどこから来るのか聞いてみる。似て非なるもの同士で比較すると、より議論が深まりやすくなる。たとえば同業他社や以前と現在といった空間軸や時間軸で比較してみる。

ポイント⑥「いつ、誰が、どこで、何を、どのように」を聞く
質問の基本は5W1Hだ。これらを明確にすることで聞き手の理解がより深まるし、次の質問につなげるための材料となる。

ポイント⑦あいまいな言葉にツッコミを入れる
定義が曖昧、あるいは受け手側によって定義が異なる単語にツッコミを入れてみる。言葉の定義が曖昧だとお互いの理解に開きが生じてしまうため、これは非常に重要だ。「あなたが考えるAとはどういうことですか?」と聞いてみる。

ポイント⑧今後の展望を聞く
未来について質問することは非常に重要で、生産的な議論のためには不可欠な質問である。これからどうするのか、これからどういう展望が考えられるのかについて聞いてみる。

ポイント⑨きっかけについて聞いてみる
なぜ〜しようと思ったのかというきっかけについて聞くことで背景を理解できる。話し手の思考や行動の背景を知ることで、より正確で深い議論が可能になる。

ポイント⑩質問は1度に1つだけ
一度に何個もの質問をする人がいるが、話し手も何個も覚えていられないので質問は一度につき1つだけにする。

良い質問は人を動かし、思考を前進させてくれる。いかに質問する力を鍛えるかが、今後ますます重要になってくるだろう。

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)

人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171)